近年話題になっているSDGs。
「誰ひとり取り残さない社会」を2030年までに実現させることを目指し、2015年に採択されました。
そんなSDGsの目標1は、「貧困をなくそう」。
ここで質問です。
「貧困」とは何か知っていますか?定義を説明できますか?
社会貢献活動をしていても、意外に詳しく知らない言葉は、貧困に限らずあるのではないでしょうか。
今回は、「貧困」「健康」「気候変動」に絞って言葉の定義を説明します。
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「貧困」

1日1.25ドル未満で生活する人々
これがゴール1『貧困をなくそう』で数値化された貧困の定義です。
しかし、貧困の定義は組織や国によって様々です。
例えば、国連機関の国連開発計画(UNDP)では、「教育、仕事、食料、保険医療、飲料水、住居、エネルギーなど最も基本的な物・サービスを手に入れられない状態のこと」と貧困を定義しています。
また、貧困の中でも絶対的貧困と相対的貧困という考え方があります。
上記であげた2つの定義の例は、生活をするのに最低必要条件の基準が満たされていない絶対的貧困を指します。
一方で、相対的的貧困とは、生活する国や社会の水準と比較して貧しいことです。
日本で起こっている貧困は、この相対的貧困。
相対的貧困に陥ると、毎日の食事が不十分になったり、進学が難しくなるなどの問題が起こります。
家がない、飢餓でやせ細っているなどの途上国の貧困とは異なるため、「見えない貧困」とも呼ばれます。
SDGsのゴール1では、このような相対的貧困をなくすことも目指しています。
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「健康」
『すべての人に健康と福祉を』という目標を掲げるゴール3。
ここで使われている「健康」という言葉を、世界保健機構(WHO)憲章ではこのように定義しています。
「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。」
つまり、健康とは身体だけでなく、精神も良好な状態を指します。
SDGsのゴール3では、すべての人に福祉サービスが行き渡り、あらゆる年齢のすべての人が身体的にも精神的にも元気に暮らせる世の中を目指しているのです。
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「気候変動」
「気候変動」に具体的な対策を講じることをテーマにしているゴール3。
具体的に、いつから比較してどのくらい温度の上昇を防げばいいのでしょうか?
SDGsと同時期に採択されたパリ協定でこのように提言されています。
世界的な平均気温上昇を産業革命前(1880年)に比べて2℃以下に抑えることを目標とし、1.5℃以下に抑制することを努力目標とする
現時点では、1880年から2012年の期間に0.85℃上昇しています。(2013年IPCC第5次報告書より)
つまり、パリ協定で定められた数値に対して残されている温度少々幅は、長期目標2℃ラインまであと1.15℃、努力目標1.5℃ラインまであと0.65℃となっています。
パリ協定で定められたこの目標を達成するために、SDGsでは具体的な取り組みを提示しています。
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さいごに
近年では、多くの個人、団体、企業がSDGs達成のために活動しています。
目標達成のために活動することは素晴らしいことですが、目指す先があやふやでは足並みが揃いません。
今回は、「貧困」「健康」「気候変動」の定義をお伝えしましたが、他にも完全に理解していない言葉があるのではないでしょうか?
これを機に一緒に活動する仲間と、普段使っている言葉の再確認をしてみましょう!