・国際協力にはどんな問題があるのだろう…
・国際協力に関心があるけど自分に何ができるのかわからない…
・国際協力するには国際機関に入らなきゃ…
あなたも国際協力をもっと知りたくてこのサイトを訪れたのではないでしょうか?
この記事では、15種類の国際協力に関する問題について取り上げました。
1つ1つの問題に対して詳しく解説する記事も用意しています。
さらに、キャリアについても解説しています。
この機会に国際協力に関する知識を身につけましょう。
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目次
国際協力とは
国際協力とは、国際社会全体の平和と安定、発展のために、開発途上国・地域の人々を支援することです。
国連に加盟している国のうち75%ほどの国が途上国です。
途上国の多くは、貧困や紛争、教育など様々な課題を抱えており、世界全体で課題に取り組むことが必要になっています。
参考:国際協力とは | 国際協力・ODAについて – JICA
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国際協力に関連する15の問題
この章では、国際協力に関連する15の問題について解説します。
- 発展途上国
- 南北問題
- 南南問題
- 紛争
- 紛争鉱物
- スウェットショップ
- 識字率
- レイシズム
- 飢餓
- 移民問題
- 人権問題
- 入管問題
- 人口爆発
- 人口ボーナス
- 人口オーナス
発展途上国
途上国は発展途上国と後発開発途上国の2つに分けて考えられます。
発展途上国は、経済発展や開発が遅れ、経済成長の途上にある国のことです。
開発途上国や途上国と呼ばれることもあります。
発展途上国はOECD(経済開発協力機構)が作成する援助受取国・地域リストに記載された国が該当し、このリストは3年毎に発表されているもので次は2025年に発表されます。
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南北問題
南北問題とは、先進国と開発途上国の間で経済格差が生じている問題です。
地図上で見た際に途上国は南側、先進国は北側に多く位置していることからこのように呼ばれています。
実際に経済格差を見ると、先進国とされる欧米諸国は地図上で北部に、アジアやアフリカ・南米などの発展途上国は南部に位置していることが多いです。
そして、先進国と途上国の間の格差は未だ解決していません。
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南南問題
南南問題とは、南北問題において「南」といわれる発展途上国の中に生じてきた、「南北問題」とは違う新たな経済格差の問題です。
そのため、より南に位置する国が貧しい訳ではなく、総称として使われている言葉です。
発展途上国の中でも、経済発展に成功した国は、新興工業経済地域(NIEs)など工業化の進んだ国、または石油輸出国機構(OPEC)など資源を保有する国です。
例:タイ、インド、マレーシア、イラク、イラン、クウェート サウジアラビア等
一方、発展途上国の中でも特に経済発展が遅れている国は、後発発展途上国と呼ばれています。
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紛争
紛争とは、少なくとも2つ以上の主体が、希少な資源(富や権力など)を同時に獲得しようとして相争う社会状況と定義されています。
このように、「紛争」という言葉が持つ意味は非常に広く、武力を伴う争いだけではなく、武力や暴力を伴わない争いについても紛争と呼ぶ場合もあるのです。
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紛争鉱物
紛争鉱物とは、アフリカ諸国などの紛争地域で採掘され、武装勢力の資金源となるおそれのある鉱物を指します。
かつては、非人道的な環境で採掘されたダイヤモンドが話題となり、「血塗られたダイアモンド」と呼ばれていました。
現代では、パソコン部品に使用されるタンタルなどのレアメタルが問題となっています。
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スウェットショップ
スウェットショップとは、日本語で「搾取工場」と呼ばれ、低賃金で劣悪な環境のもとで労働者を働かせる職場です。
多くは開発途上国で見られ、セクハラやパワハラ、強制労働、児童労働などが横行しています。
また、女性の権利も守られていないのに関わらず、貧困を理由に多くの女性が勤め先として選んでいます。
特に縫製工場は室内での作業なので、天候に左右されず、安定した収入を得られるため人気です。
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識字率
識字率とは、文字の理解や読み書きができる人の割合のことを指します。
UNESCOは、「総成人人口(15歳以上)に対する推定成人識字者の割合を百分率で表したもの」としてます。
例えば、15歳以上の人が10人おり、そのうち8人が識字者であれば、識字率は80% になります。
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レイシズム
「レイシズム」とは、人種に基づく思想や差別のことで、人種主義や人種差別と訳されます。
人種主義とは、人種間に根本的な優劣の差異があり、優等人種が劣等人種を支配するのは当然という思想です。
戦後の国際社会では、世界人権宣言や人種差別撤廃条約などの国際人権法で、人種差別に対して人々が戦うことが義務とされています。
近年では、黒人差別やアジア系差別が頻繁に問題となっています。
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飢餓
飢餓とは、貧困などが原因となって十分な食事がとれず、栄養不足や健康被害などを受ける状態のことを指します。
健康や生活の質に深刻な影響を及ぼし、極端な場合には生命に危険をもたらすことがあります。
飢餓は世界中の多くの地域で重要な社会問題となっており、特に紛争や自然災害、経済的困難に直面している地域で顕著です。
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移民問題
移民問題とは、貧困や生活環境を変えるためなど、さまざまな理由で生まれ育った国を離れて別の国での生活を始める時に生じる問題です。
欧米諸国や日本でも世界中からの移民を受け入れていますが、その中で不法侵入や治安の悪化などが問題視されることもあるのです。
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人権問題
そもそも人権とは、すべての人間が尊厳に基づいて、生まれながらに持っている権利です。
たとえば、「こんな仕事をしたい」や「健康に生きたい」など、当たり前のことを当たり前にできるための権利です。
人権問題とは、このような人間が平等に生きることを妨げる問題のことを指し、現代の日本および世界ではさまざまな人権問題があります。
参照:法務省「人権尊重の理念に関する国民相互の理解を深めるための教育及び啓発に関する施策の総合的な推進に関する基本的事項について(答申)」
入管問題
入管施設とは、オーバーステイなどの理由から在留資格を持たないとされる人々を強制収容する場所です。
入管施設へ入る判断から、施設の中での出来事まで、一連の動作の上で起こる問題のことを入管問題といいます。
日本の入管制度に対して、国連や他の機関から何度も「国際法違反」だと非難を受けています。
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人口爆発
「人口爆発」とは、人口が急激に増えることです。
日本では人口が減少していますが、世界では急激に人口が増加しています。
2000年は、世界人口60億人だったのが、2023年では80億4500万人と1年間で約9000万人の増加を続けています。
さらには、2055年の世界人口は100億人を超えると予想されているのです。
参照:世界人口白書2023
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人口ボーナス
人口ボーナスとは、生産年齢人口(15~64歳)が従属人口(14歳以下と65歳以上の人口)よりも大きく上回る状態です。
具体的には以下3つの定義があります。
・生産年齢人口が継続して増え、従属人口比率の低下が続く期間
・従属人口比率の低下、又は、生産年齢人口比率の増加、かつ生産年齢人口が従属人口の2倍以上いる期間
・生産年齢人口が従属人口の2倍以上いる期間
参考:https://www.jetro.go.jp/ext_images/jfile/report/07001938/07001938.pdf
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人口オーナス
人口オーナスとは、人口ボーナスと反対に、従属人口(14歳以下と65歳以上の人口)が生産年齢人口(15~64歳)を上回る状態です。
オーナス(onus)は負担・重荷を意味します。
人口オーナスの状態では、「支えられる人」が「支える人」を上回り、社会保障費などの負担が大きくなり、消費や貯蓄、投資が停滞します。
その結果、経済成長が停滞してしまうのです。
日本やアメリカ、中国、ヨーロッパ諸国が人口オーナスに突入しています。
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国際協力に取り組む企業3選
国際協力に取り組む企業を3社紹介します。
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株式会社マザーハウス
株式会社マザーハウスは、2006年にバングラデシュで設立されました。
「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念のもと、途上国にある素材や職人の可能性に光を当てたモノ作りを行う企業です。
現在の生産国はバングラデシュ、ネパール、インドネシア、スリランカ、インド、ミャンマーの計6か国。
各国の素材や文化を活かした付加価値の高いものづくりを続けています。
株式会社ユーグレナ
株式会社ユーグレナは、2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功しました。
ユーグレナなどを活用した機能性食品や化粧品等の開発・販売のほか、バイオ燃料の生産に向けた研究などを行っています。
また、2014年より行っている、バングラデシュの子どもたちに豊富な栄養素を持つユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナGENKIプログラム」の対象商品を、2019年4月より化粧品を含む全グループ商品に拡大しました。
「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をユーグレナ・フィロソフィーと定義し、事業を展開しています。
サラヤ株式会社
サラヤ株式会社は、世界の衛生・環境・健康に関わる革新的な商品とサービスを提供する企業です。
具体的には、医療や福祉、食品工場やオフィス・公共施設などの衛生管理に関わる各種洗浄・消毒剤の他、環境に配慮した台所用品や洗濯用品、健康食品などの商品を取り扱っています。
国際協力への取り組みとしては、2009年よりユニセフと協力し、ウガンダで手洗いの設備、手洗い普及の教育啓発などを行っています。
その他にも、カンボジアにおけるJICAのBOPビジネス連携促進協力準備調査事業「ハッピー手洗いプロジェクト」やセーブ・ザ・チルドレンの協賛などに取り組んでいます。
国際協力に関連する仕事には何がある?
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回取り上げきれなかった国際協力の問題はまだまだ山積みです。
この記事も随時更新していくので、たまに訪れてみてください。
この記事を読んで満足するのではなく、できることからアクションをしてみましょう。
COCOCOLOREARTHでは、社会問題に対してアクションする方々のインタビュー記事をたくさん掲載しています。
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この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。