日本に住んでいても環境問題や教育格差、自然災害、ジェンダーなどのさまざまな社会問題がありますが、世界に目を向けてみると日本には比べものにならない多くの社会問題があるのです。
本記事では、世界が抱える問題について解説していきます。
また、日本の社会問題を知りたい方は以下の記事をご覧ください
≫日本の社会問題一覧!日本の現状や今後の対策を知ろう
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目次
世界が抱える社会問題・国際問題一覧
世界にはさまざまな社会問題があり、日本では考えられないような貧困問題や人身売買、難民問題、紛争などがありますが、日本人である私たちにまったく関係のない問題ではありません。
紹介する世界が抱える社会問題・国際問題一覧
世界が抱える社会問題についてそれぞれを解説していきます。
貧困問題
貧困問題とは、人間が生きるために必要な衣食住、教育、医療などの基本的な生活を営むことができない状態のことを指します。
貧困の定義は団体や組織によっても異なりますが、一例として世界銀行では「1日1.90ドル未満で生活をする人」と定義づけされています。
この定義での貧困の人口は世界で3億5,600万人の子どもが貧困生活をおくっているとされています。
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飢餓
近年の日本では、飢餓による心配はありませんが、世界的に見てみるとさまざまな地域で飢餓が問題視されています。
飢餓になる理由はさまざまですが、気候変動が激しく食物が育たない場合やそもそも食物を育てる人が不足している場合などが主な理由です。
2023年の「世界の食料安全保障と栄養の現状(SOFI)」報告書によると、新型コロナウイルス感染症の流行やウクライナなど各地での紛争の影響で、飢餓人口は、2019年から約1億2200万人増加し、約7億3,500万人に達しました。
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紛争
世界中には現在100を超える武力紛争があり、住民が死亡するという問題以外にも女性の性的被害や人身売買などの標的になることが問題視されています。
特に、ソマリア、コンゴ民主共和、イエメン、エチオピア、シリア、サヘル地域、ハイチ、ウクライナの8つの地域では、特に支援を必要としています。
参考:2023年も膨らむ一方の人道ニーズ ―特に支援を必要とする8つの国と地域とは
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人身売買
世界には人身売買が問題視されている地域もあり、世界中で4,030万人の人身売買の被害者がいるとされています。
日本において人身売買はそれほど問題視されていませんが、実は国内でも令和3年だけでも61件の人身売買で検挙されているため、日本においても無視できない問題です。
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児童労働
世界では児童が働かなくてはいけない状況で生活している子どもも多く、児童労働が問題視されています。
児童労働は親から無理やり働かささせられている場合や人身売買によって売春などをさせられている場合もあるのです。
2020年時点、世界中には1億6,000万人の子どもたちが児童労働をしており、その数は世界の子どもたちの約10%に当たります。
参考:最新報告書『児童労働:2020年の世界推計、動向、前途 』5つのポイント
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人口爆発
日本では子どもが生まれることが良しとされていますが、アフリカや東南アジアなどの発展途上国では人口が増えすぎることを人口爆発といい、問題視されているのです。
の人口は80億4500万人と言われており、約100年で5倍にも増え、2055年には100億人を超えると予想されています。
発展途上国の人口爆発によって水や食物の不足や経済格差が開くという問題が出てきます。
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難民問題
世界にはさまざまな紛争が行われており、紛争によって母国から逃げ出す難民や迫害を受けるという被害が問題視されています。
紛争地域である母国から逃げ出したとしても、逃亡先で生活が保障されているというわけではなく、紛争難民を取り巻く問題は複雑化しているのです。
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によると、2022年末時点で、紛争や迫害により故郷を追われた人の1億840万人となりました。
なんと、1年で1,910万人増加し、過去最大であり2012年の倍を超えました
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教育格差
生まれた家庭や地域などによって子どもが十分な教育を受けることができず、教育格差が生じてしまうことが問題視されています。
発展途上国ではそもそも教育を受けることができない子どもも存在しますが、日本を含む先進国でも教育格差は生まれているのです。
識字率
日本の識字率はほぼ100%ですが、紛争地域や貧困地域の識字率は100%ではありません。
また、アフリカ地域の中でもサハラ以南では、女の子は教育を受ける必要がないという考え方が根強く残っている地域があり、実際に約6割の女の子が高等教育受けることができていないのです。
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健康・衛生問題
世界にはトイレが完備されていない地域も多く、不衛生な環境で生活していることが原因で肺炎などの健康被害で命を落としている子どもが多く存在しています。
水問題
日本ではあり得ない話ですが、世界では安全な水が確保されていない地域も多く、不衛生な水を飲むことで下痢や病気になってしまうことも珍しくないのです。
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気候変動
気候変動によって、世界では「気温の上昇」、「海水温の上昇」、「北極海の海氷減少」などのことが問題視されています。
環境省によると、陸と海上を合わせた世界平均気温は、1880年から2012年の期間に 「0.85℃」上昇しています。
また、ここ30年の各10年間は、1850年以降の10年間よりも高温を記録しています。
気候変動による二酸化炭素の増加は、産業革命前後を比較すると、革命後は「40%」も増加しています。
また、世界各地で、気候変動による悪影響が見られ、高温・大雨・干ばつなどによる被害が相次いでいます。
参考:地球温暖化の現状と原因、環境への影響|COOL CHOICE
:気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第 6 次評価報告書
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自然災害
自然災害は日本でも問題視されている問題で、地震や津波や森林災害などが問題視されているのです。
大規模な自然災害が発生してしまった地域は一日にして経済活動がストップしてしまうなど大規模な被害を受けてしまいます。
環境問題
エネルギー問題
経済成長と人口増加から、さらなるエネルギーが使用されることが推測されますが、中でも化石燃料が不足することが問題視されています。
ゴミ問題
世界中では大量生産・大量消費が当たり前となっていますが、エネルギー問題や環境問題などが深刻になっていることもあり、リサイクルやリユースへの取り組みが加速しています。
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プラスチック問題
世界では年間800万トンのプラスチックごみが世界中の海に流れ込み、環境破壊や海洋生物への影響が問題視されており、世界中でプラスチックの利用を制限する取り組みが行われています。
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その他の環境問題
ここまでご紹介した問題以外にも、世界にはさまざまな環境問題があります。
日本人である私たちも無視できない問題ですので、下記の記事からチェックしてみてください。
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≫環境問題とは?日本と世界の12種類の問題を一覧で簡単に解説
ジェンダー問題
日本でも無意識に男女による差別があるように、世界中でもジェンダーによる差別やLGBTQ+に対する対応などが問題視されています。
10種類のジェンダー問題に関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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≫ジェンダーとは?10種類のジェンダー問題を例を用いてわかりやすく解説!
世界各国の固有の課題も紹介
ココカラアースでは、世界各国の社会問題も紹介しています。
気になる国をクリックするとその国の課題を解説するページに遷移します。
ヨーロッパ
・イギリスの社会問題は何がある?
・フランスの社会問題は何がある?
・ドイツの社会問題は何がある?
・イタリアの社会問題は何がある?
・スペインの社会問題は何がある?
・デンマークの社会問題は何がある?
・オランダの社会問題は何がある?
アジア・オセアニア
・日本の社会問題は何がある?
・中国の社会問題は何がある?
・香港の社会問題は何がある?
・台湾の社会問題は何がある?
・韓国の社会問題は何がある?
・インドの社会問題は何がある?
・フィリピンの社会問題は何がある?
・タイの社会問題は何がある?
・インドネシアの社会問題は何がある?
・ベトナムの社会問題は何がある?
・シンガポールの社会問題は何がある?
・カンボジアの社会問題は何がある?
・トルコの社会問題は何がある?
・オーストラリアの社会問題は何がある?
・ニュージーランドの社会問題は何がある?
北米・南米
・アメリカの社会問題は何がある?
・カナダの社会問題は何がある?
・ブラジルの社会問題は何がある?
アフリカ
関連記事≫大学生に身近な国際問題5選!レポートで書きやすいテーマと調査・機関を紹介
世界の社会問題に対して私たちにできること
世界の社会問題に対して、私たちにできることを3つ紹介します
寄付をする
寄付をすることで、あなたが課題に感じている問題に取り組むことができます。
例えば、Give Oneでは寄付先を300以上紹介しています。
独自の審査で選ばれた寄付先なので安心して募金活動ができます。
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≫【12選】クリック募金とは?サイト一覧や仕組み、やり方、メリットを解説
フェアトレード商品の購入
最近では、多くのお店でフェアトレード商品が見られるようになりました。
商品には公式のラベルがついており、オンラインでの購入も可能です。
例えば、フェアトレードオンラインショップのfair selectでは世界中からフェアトレード商品を取り寄せてオンラインで販売しています。
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≫エシカル消費とは?企業が取り組む重要性やメリット、事例を解説!
≫エシカル消費に取り組む企業10選!ベンチャー企業を中心にご紹介
誰かと議論してみる
あなたが誰かに世界の社会問題を発信し、議論していくことで、周りの行動や意識が変わるかもしれません。
話す内容は、何でも大丈夫です。
もしかするとあなたの家族や友人は、その問題の存在すら知らないかもしれません。
≫ソーシャルグッドとは?個人ができることや取り組む企業を解説
まとめ
本記事では、世界が抱える問題について解説していきました。
世界が抱える問題は日本でも関係のある問題も多いですが、日本に住んでいるうちは影響がない問題もあります。
ただし、同じ地球に住んでいる人間として無視できる問題ではありませんので、身近にできる問題に対する対策や国際協力によって手助けをすることも可能です。
ぜひ本記事を参考にして世界が抱える問題について、まずは知ることから初めてみてください。
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この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。